狭井(さい)神社


狭井神社の拝殿 トピックス:

■本社の祭神の荒魂を祀る神社で、延喜式神名帳にも記された古社である。

■社殿左手奥に狭井の名の由来といわれる、薬井戸・狭井がある。

■4月18日に行われる花祭は”はなしずめのまつり”、”くすりまつり”ともいい、本社の大神(おおみわ)神社と摂社狭井神社で行われる。

祭神
大神荒魂神(おおみわのあらみたまのかみ)、大物主神(おおものぬしのかみ)、媛蹈鞴五十鈴姫命(ひめたたらいすずひめのみこと)、勢夜多々良姫命(せやたたらひめのみこと)、事代主神(ことしろぬしのかみ)
所在地: 桜井市三輪字狭井
アクセス:
大神神社から0.3km、徒歩5分
狭井神社の拝殿


磐座神社の磐座
少彦名命を祀る磐座神社の磐座

 大神神社の宝物収蔵庫の前をすぎて、階段状の登り坂にかかると、両側にさまざまな薬草や薬木が植えてある。この道を「くすり道」という。病気平癒の信仰があつい狭井神社に続く、手入れの行き届いた砂利道でる。坂道を登りきって左へ進むと、少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀る磐座(いわくら)神社がある。少彦名命は、大物主大神と協力して国土を開拓し、あらゆる生産方面の開発につとめ、医薬治療の方法を定めた神で、俗に「神農さん」と呼ばれている。磐座神社を過ぎると、すぐ狭井神社の鳥居が見えてくる。鳥居をくぐると、左手に赤い鳥居が建つ「鎮めの池」がある。池の横を進めば、狭井神社の正面石段がある。狭井神社の鳥居の前で、茶店の脇を左手に下る道を進むば、久延彦(くえひこ)神社へ行くことができる。

大神神社の祭神の荒魂を祀る神社

 狭井神社は狭井川の畔にある大神神社の摂社で、正式な名前は「狭井坐大神荒魂(さいにいますおおみわあらみたま)神社」という。社伝によれば、創祀は垂仁天皇の時代とされている。大神荒魂神(おおみわのあらみたまのかみ)を主神として祀り、大物主神、姫蹈鞴五十鈴姫命、勢夜多多良姫命および事代主神を配祀している。荒魂(あらみたま)とは、荒ぶるような猛々しい働きをもって現れる霊魂のことである。戦時や災時などにあたって現れ、祭祀(さいし)を受けることによって和魂(にぎみたま)の性質に変わる。

 三輪山の標高は467.1mである。その山頂に高宮神社があり、信仰者の登頂を認めている。登拝口は拝殿の右側にある。社務所に願い出て、住所・氏名・入山時間・性別を記入し、登拝口で祓いをすませれば、木綿襷を肩にかけて誰でも登頂できる。ただし、往復とも指定された一本道だけを通ること、禁則地域には絶対立ち入らないことなど厳しい制約が課せられる。途中に急な坂道もあり、普通の人なら頂上まで1時間はかかるとのことである。なお、登頂は有料である。

鎮花祭で有名な社

 狭井神社は、鎮花祭(はなしずめまつり)が行われる神社として昔から有名であり、「花鎮社」ともいう。鎮花祭りは、俗に「くすりまつり」ともいい、毎年4月18日に大神神社とこの狭井神社で執り行われる重要な祭りで、その起源は崇神天皇のとき、全国に疫病が流行したが大田田根子を召して祭神の大物主神を祭ったところ疫病が止んだことにあるという。実際は、春になって花の花粉が飛散する陽気の頃はさまざまな病気が流行するので、これを鎮めるために祀ることから起こったのだろう。

拝殿横から湧き出る薬水

ああああ
薬井戸・狭井

 拝殿の左後ろに、この神社の由来になっている神水の井戸・狭井がある。ここから湧き出る水は昔から「薬水」と呼ばれていて、この薬水を飲めばいろいろな病気が治るという。このため遠近から神水を汲みにくる参拝者は多い。自由に取水することができ、その量にも特に制限を設けていない。ただ、この神社を訪れた時期は奈良県全体が水不足の状態にあり節水を呼びかける札が立っていた。


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