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| 橿原神宮紀元祭のポスター |
■ 橿原に来るようになって最初の建国記念日の朝は驚かされた。橿原神宮の神域から時ならぬ喧噪が聞こえてくる。何事かと思って行ってみると、大鳥居の前の駐車場は、奈良県はもとより近畿各県から集まってきた右翼団体の宣伝カーで埋め尽くされた。「自主憲法の制定」、「北方領土の奪還」などのスローガンを車体に大書したバスの改造車もある。駐車場に入りきらない車は、延々と神苑の中を走る車道にまで続いていて、ボリューム一杯に軍歌を鳴らし、スローガンをまくし立てていた。
■ やがて、多くの屋台が軒を連ねた参道を、それぞれの団体が隊旗や日章旗を先頭に掲げて、次々と隊列を組んで行進して行く。その一糸乱れぬ行進は、神武天皇や紀元節が右翼思想と深く結びついていることを、初めて身をもって実感する光景だった。
■ そうした光景に嫌悪を覚えて、長らく紀元祭が行われる日には神宮に近寄らなかった。昨晩寝るのが遅かったので、今朝は8時過ぎに目が覚めた。カレンダーを見て建国記念の日なのを知った。だが、窓を開けて耳をすませても、神宮の杜は静かである。いつもの休日の朝と変わらない。
■ 不思議に思って、朝の散歩を兼ねて表参道の方へ足を向けた。大鳥居に前の駐車場には多くの右翼の車がすでに参集してきていたが、大型の宣伝カーは見当たらない。スローガンをがなり立てている車もいない。参道を見ても、以前は両側に並んでいた屋台が一軒も見当たらない。おそらくさまざまな規制がかかって、どうやら近年は静かに建国記念日を祝うようになったようだ。
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| 表参道前に集合してきた右翼の団体 |
屋台など一軒も見当たらない表参道 |
■ しかし、それぞれの団体の隊員が列を組んで参道を行進し、神門から境内に入り外拝殿の前に進む姿は、今も昔も変わらない。先頭を切ってお題目を唱えながら行進してきたのは、ある宗教団体である。それに続いて、隊旗や日章旗を先頭に掲げた多くの右翼団体が外拝殿で参拝するために境内に入ってくる。
■ 外拝殿に次々と参拝する団体を見ている間にも、内拝殿前の外院斎庭(げいんゆにわ)には全国から招待された多くの参列者が大型テントの下の椅子を埋めて行く。およそ5千人が本日招待されているとのことだ。紀元祭の祭典は、午前11時から開始され、しばらくして勅使参向があった。
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| 神門から入ってくる勅使の一行 |
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| 内拝殿前の外院斎庭 |
内拝殿で行われる式次第 |
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天皇からの御幣物の献上 |
■ 外拝殿で、巫女たちが古式ゆかしく舞を奉納した。
■ 一方、外拝殿前の境内では、午後からの全日本戸山流居合の奉納のため、剣士たちが居合抜きの練習をしていた。また、児童による格闘技の模擬演技が披露され、別の場所では神道夢想流杖道の試合が行われていた。
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| 全日本戸山流居合抜きを練習する剣士 |
児童による格闘技の模擬演技 |
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| 神道夢想流杖道の試合 |
儀式が無事終了して戻る勅使 |
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