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| 当麻寺の山門 |
桜の季節が過ぎて、今大和の地を彩るのは一斉に芽を吹いた木々の目に痛いような新緑の若葉。そして、その新緑に鮮やかな色を添えているのが、「花の中の王」と称せられる牡丹(ぼたん)。先週の末あたりから、各地の寺院の牡丹園でも見頃を迎えた。
その一つ、葛城市當麻にある當麻寺の奥院の牡丹も見事である、と聞いて出かけてきた。當麻寺は聖徳太子の異母弟・麻呂子皇子の創建伝承を持つ古寺だが、中将姫の編んだとされる當麻曼荼羅の寺と言ったほうがよく知られている。
當麻寺の塔頭(たちゅう)の一つである奥院は、応安3年(1370)知恩院の「奥之院」として建立された寺で、阿弥陀仏を写す宝池を巡る浄土庭園が二上山を借景にして美しい。14年前に造られたという浄土庭園には、数多くの牡丹が植樹され、牡丹園としても知られている。
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| 當麻寺奥院の伽藍配置 |
牡丹の原産地は中国である。当初は薬用として栽培されていたが、則天武后が牡丹を愛でたため、唐代以降は牡丹が「花の王」として他のどの花よりも愛好されるようになった。中国では、牡丹は様々の詩に詠まれ、描かれてきた。
例えば、白楽天の『牡丹芳』に有名な一節がある。「花開花落二十日 一城之人皆若狂」 (花開き花落つ二十日、一城の人皆狂ふが若し)。王叡の詩『牡丹』では、「牡丹妖艶亂人心,一國如狂不惜金」(牡丹妖艶人心を乱し、一国狂うが如く金を惜しまず)と歌われている。
戦前、牡丹は種からの栽培しかできないため「高嶺の花」だったようだ。戦後になって芍薬(しゃくやく)を使用した接ぎ木が考案され、現在のように普及した。品種改良も盛んに行われ、園芸品種が非常に多い。花色も豊富(原種は紫紅色)で、花形も多彩である。
本日、デジカメを通して見た當麻寺奥院に咲き乱れる牡丹花を以下で紹介しよう。ご笑覧あれ!