橿原日記 平成16年10月17日

唖然! あっという間の「馬場小室山遺跡」破壊・・・


いとも簡単に破壊されていく県を代表する縄文遺跡

発掘現場
ユンボのキャタピラの跡も生々しい発掘現場

いたま市の緑区三室にある馬場小室山遺跡の発掘現場を訪れたのは10月7日だった。その日と同じく、雲一つ無く秋晴れの広がった午前中、発掘現場の様子が気になって立ち寄ってみた。驚いたことに、10日前に見た遺跡の状態はすっかり様変わりしていた。コツコツと竹べらで根気よく掘られた柱跡や中央にえぐられた穴の姿は、すでにない。あるのは、ユンボで完全に破壊され、掘り起こされた木の根や切断された木の幹が散乱する無惨な遺跡の墓場だ。

の教育委員会は9月30日、一方的に発掘調査の打ち切りを命じたが、日本考古学協会などが「遺跡の保存処理を速やかに講ずることを求める」要望書を教育委員会その他の関係機関に提出したと聞いていた。だから、なんらかの話し合いが持たれ、その結論がでるまで現場の宅地造成工事は中断しているものと思っていた。現場の様子を見る限り、そのような話し合いは持たれなかったようだ。縦横に走り回ったユンボの軌跡は、要望書に対する市の教育委員会の明確な回答であろう。

跡は貴重な文化財である。なにも発掘されたすべての遺跡を保存せよという積もりはないが、少なくとも学術研究のキーになるものはしっかり保存し後代に研究の継続を託すべきであろう。文化財を保護できないような国家は三等国である。現在の地方行政の末端には、まともに文化保護の話ができる卓見の持ち主がいないのが残念だ。できるなら、市の教育委員会が要望書に対して、どのようなコメントを返したのか見てみたい。


下に、本日午前11時に撮影したスナップ現場の状況を示す。10月7日付けのレポートに添付した写真と比較すれば、現場の破壊がいかにすざましいか理解できる。







return